2011年5月アーカイブ

通訳中の食事

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今回のブログでは、通訳ツアー中の大問題である食事について書いてみましょう。

英語ガイドをしていると、様々な国籍の方がいるので、多様な食事制限に気をつけなければなりません。

イスラム教徒は、豚肉は厳禁です。

アルコールも駄目な人は、ケーキを食べる時でも、リキュールが入ってないか尋ねます。

レストランに前もって「豚肉不可で」と指示してあっても、100%ビーフのハンバーグにベーコンが巻いてあったことがありました。

その時は先に調理場に覗きに行ったので気がつきましたが、ベーコンに一旦触れてしまったハンバーグをそのまま出したとなると私も切腹ものなので、全部作り直してくれるように頼みました。

でも、10分もたたないうちに新しいハンバーグが30人前出てきたではありませんか。

ああ、でもやっぱりそのレストランを信じるしかないですね。

インドのヒンズー教徒は牛肉厳禁ですが、インド人には牛肉も含めてすべての肉類が駄目なベジタリアン(菜食主義者)が多くいます。

インド人でなくても、アメリカ人などにも菜食主義者が沢山います。

ベジタリアンの場合、どこまでが駄目なのか確認する必要があります。

牛肉・豚肉などは駄目でも魚介類は大丈夫な人、魚介類も含めてすべての肉類は駄目だけれど卵・乳製品は大丈夫な人、卵・乳製品も含めて動物性のものは一切駄目な人もいます。

魚介類不可の人は、和食は要注意です。

野菜の煮物にしても、だし汁に殆ど必ず鰹節が含まれているからです。

またアメリカ人などはアレルギーによる食事制限のある人がとても多いです。

MSGアレルギーというのはグルタミン酸ソーダ(つまり味の素などの調味料)アレルギーなのですが、強度のMSGアレルギーの人は本当に困りますね。

醤油等ほとんどすべての調味料に入ってますから。

他にも、そばアレルギー、小麦粉アレルギーなど色々ありますが、以前、海水に含まれるヨードのアレルギーの人がいました。

魚介類は勿論、海草も、塩も駄目なのです。

塩が駄目ということは醤油・味噌などの調味料もほとんど駄目ということになります。

ツアー開始前には申告がなかったので普通食を予約していたのですが、最初の食事の時、たまたま横に座って事情を聞いたので、「じゃ、このチキンだけしか食べられないから私のをどうぞ」と差し出すと、「ありがとう。でもこのチキン3切れのうち、上の1切れだけ頂くわ。だって下の2切れは下に敷いてある海草サラダに触れちゃってるから」と言われてしまいました。

その人はツアーのサブ・リーダーだったのですが、2週間のツアー中、私が毎日レストランとの交渉で苦労しているのを見て遠慮したのか、2回目からは来なくなってしまいました。

とっても良い老婦人だったのに残念です。

Veganという完全菜食主義者には驚きました。

蜂蜜も駄目、食べ物だけでなく、毛布もソファーの皮も、動物性のものは一切駄目なのです。

そのツアーでは、小学校で各クラスに入り給食を一緒に頂くことがありました。

特例だからホテルの朝食ビュッフェのパンでも持参させようと思いましたが、10種類くらいのパンのすべてに牛乳か卵が入っているのです。

アメリカでも食べ物探しには苦労するそうで、その時も非常時用に本人がVegan用の特別食を持参していたのですが、見るとチョコバーのように見えるものだったので、「お菓子に見えるから教室では食べないでね」と頼みました。

広島市に9日間滞在したのでお好み焼き屋にも行きました。

肉類が駄目なのでラードの代わりにサラダ油を使うベジタリアン用のテーブルに彼女も座ったのですが、隣のベジタリアンは魚介類可の人で、天かすの中にスルメのフレークが入ったものをお好み焼きの中に入れていました。

はじめは別々のへらを使っていたのですが、店の人が、うっかり隣の人のお好み焼きをひっくり返したへらで彼女の分もひっくり返そうとしたものですから、「ストップ。お願いだから別のへらでやって頂戴」と言われてしまいました。

ツアー終了時のパーティで、彼女がワインを手にして、「これなら大丈夫でしょ?」と微笑んだので、「ああ、でもそのワインは日本製で魚のエキスが入っているから......」と答えてやりました。

皆で大爆笑となりました。

そういう彼女からもッアー終了後に、感謝のお便りを頂くと、それまでの苦労が吹っ飛び、一瞬にして面白かった貴重な体験として思い出のアルバムに入ってゆきます。

patientで、何時も笑顔を絶やさず、informativeで、ユーモアがあって......と色々嬉しい褒め言葉を頂きますが、他の仕事と違って、最後にキチンとしたお礼の言葉を頂けるところが、仕事のやりがいを感じさせる大事な要素ではないでしょうか?「あなたがガイドで本当に良かった」と言って貰えるとガイド冥利につきるものです。


通訳の仕事

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通訳・翻訳ライターの仕事はJFGまたはエージェントからの1本の電話・メール・FAXから始まります。

自分のスケジュールと合えば、すぐ受諾の返事をします。

すると確認のFAXなりメールが送られてきます。

JFGというのは全日本通訳案内業者連盟という同業者組合の一つです。

私も一員です。

またエージェントは旅行代理店です。

その確認のFAXなどには、依頼主・仕事の日時・内容・コース・料金など細かく書かれています。

次に依頼i三にも連絡をし、挨拶、自己紹介の後、細かく確認及び打合わせをします。

一旦それが終わると、ここから各自の準備が始まります。

本やネットを利用し、できるだけ多く情報を集め必要なら実際にコースの下見に行き、トイレの位置・洋式の有無・気をつける場所・混雑している時の説明場所などを確認します。

新人の頃は必ずしておきます。

ベテランの人たちは、下見に行かなくても何度も行っているので、シミュレーションだけで済むでしょうが......0ただ最近では、いろいろ位置が変わっていたりするので要注意です。

行ってはじめて分かることもあります。

私の経験でも、訪問日が年1度の休日に当たっていてあわてたこともありました。

また、修理中であったり、仏像が他の場所の展覧会に出品中であったりすることもあるので、できる限り下見して新しい情報を仕入れておきます。

最近では、ほとんどの寺社がホームページを持っていますので必ずチェックします。

JFGにはホームページもあり、会員同士の情報交換もできますし、先輩の方に直接聞くこともあります。

いずれにしても、お客様に自分のできる最高のッアーを提供できるよう準備をします。

新人の頃はツアーのコースすべての場所に対して、自分の説明の原稿を書いて、覚えようとしたこともありましたが、実際には、あがってしまってバスの中ですら半分も言えずに終わったこともあり、今はそこまではやりません。

実際に依頼される仕事は実にさまざまです。

空港や駅にお客様を迎えに行ってホテルまで送るミーティングや、その反対にホテルから空港や駅まで送って見送るセンディング、バスに乗って観光地を1日ないし半日案内するいわゆるガイド業務。

これらは本来の通訳・翻訳ライターの仕事ですが、それ以外にも、コンベンションの通訳や受け付けなどのスタッフ、工場見学の通訳など......。

また富士山登山の同行、ナイトツアーで飲会に同席しながらの通訳など何でもありです。

現場で急にイベントのインタビュー通訳を依頼されたりすることもあります。

本来のガイド業務の場合ですが、当日にはツアースタートの少なくとも30分ないし1時間前にはお客様の宿泊しているホテルに行ってスタッフの人たちやドライバーの人といろいろ打合わせをします。

通訳・翻訳ライターの仕事は添乗員とガイドを一緒にしたようなもので、ガイド案内以外に入場券などの手配やレストランの予約確認なども重要な仕事です。

もちろんグループによっては、お客様の荷物の運搬をしたり、また、車イスに乗った人がいれば当然ケアすることになります。

1日の仕事が終わると、あずかり金の精算やエージェントへの報告をします。

翻訳ライター体験

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私の通訳・翻訳ライター体験は、浪人時代にさかのぼります。

受験勉強の合間には観光地に行って観光客に話しかけ、気が合えば・緒に観光地を回っていました。

その頃は、英作の質問など常に10数個程持って、それをLI実に話しかけていました。

後に通訳・翻訳ライターという仕事があることを知って資格を取りましたが、こんなに楽しい仕事があるのかと思いました。

いろいろな国からの人々との交流を通じて知る文化や習慣の違い、留学経験もその頃は海外旅行の経験すらない私には実に新鮮でした。

知り合った後もいろいろな物、たとえば辞書などを送ってもらったこともあります。

ガイドになってからは、外国を知る楽しみと共に日本を知る楽しみも加わりました。

例えば能や狂言など、外国人に説明するために見ているうちにおもしろくなり、能に至っては能面を打つ教室に通い始めたくらいです。

ツアーリーダーとしてツアーを仕切る楽しみもあります。

コースは決まっていても「ここでのこの話をして驚かそう」とか「ここでこのお菓子をみんなに味見してもらおう」とか考えてツアーを作るのは、本当に楽しい事です。

日米の高校生のグループでしたが、奈良・京都の観光を終えた後の旅程、富士山登山と山中湖畔での合宿に参加させてもらったこともあります。

グループ全体の乗りで私が申し出たのですが、引率の先生も快諾。

とても楽しいツアーでした。

アフリカから来たダンサーグループ、休日に市内を案内しようと連れ出しても何も食べようとしないので、聞いてみるとほとんどが高すぎるとのこと。

できれば安いホテルに変えてほしいとまで言い出すので、今度はフリーマーケットや100円ショップに連れていくと、持っているお金をほとんど生活用品に使い、持って来た楽器まで売ってそれで生活用品を買おうとするのを見て、複雑な気持ちになったこともあります。

これらはほんの一部の体験にしかすぎません。

一つひとつの体験を通じて、いろいろなことを知る楽しさもあります。

私がガイドになった15年程前には、研修会でも、もうこのガイド業はパイの大きさがほとんど決まっていて、それを分け合う、取り合うといった雰囲気があり、またある言語に関してはノンライ(ガイドの資格のない人)が横行してとても将来に明るい展望は持てなかったものです。

が、最近少しずつですが取り巻く環境が変わりつつあるようです。

政府も最近やっと重い腰を上げ、ノンライ対策に動き出したようですし、そのためか中国や韓国から資格を取りに来る人も多くいるとの話も聞きました。

海外からの観光客にもいろいろ変化が見られます。

観光地に行って多勢のグループで回っているのは大抵中国か韓国からの観光客です。

欧米からのグループは比較的リピーターが多く、ネットや本からの情報を持って、自分たちでも回っていたりします。

このように、我々通訳・翻訳ライターを取り巻く環境が変わってきている中で、ガイドも変わっていく必要があるでしょうし、もう変わり始めているのかもしれません。

我々は今のところそれらの変化に柔軟に対応していくしかないのですが、これからは、あの「リンゴ切り」「サイムライショー」の人のように、ガイド自身が自分たちの個性や趣味を生かしてツアーを作り、直接ネットで内外の旅行社に提案したり売り込んだりする日がくるかもしれません。

通訳ガイドとビジネス英会話

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通訳ガイドの仕事をするためには、まず試験に受からなければいけません。

ですから、何よりもまずしっかり語学力を身につけてほしいと思います。

合格するためにも、またその後のいろいろな仕事に対応するためにも、まずビジネス英会話の語学力です。

語学は何でもいいと思います。

自分の好きな国、行きたいと思う国の言語がいいでしょう。

その方が楽しく学習を続けられます。

できればこれからは、2~3か国語ができると理想的です。

第一に言語を上げましたが、実は、学生に望むことは今学校で学んでいる科目すべてをおろそかにしないことです。

ガイドの仕事は前に書いたようにさまざまです。

これからもいろいろな仕事が出てくると思います。

ですから何一つ無駄になるものがないと言っても過言ではありません。

例えば歴史。

お寺や神社などの説明は、歴史の知識なしにはできません。

理科にしても、工場によっては物理や化学の知識を必要とすることもあります。

「私は文系」「私は理系」と分けてしまわず、幅広い知識を身につけてほしいと思います。

観光やガイドに携わる者はだれしも一度は直面する、また直面している問題です。

その性質上、シーズンとシーズンオフがあります。

観光シーズン中にはたくさん仕事があるのですが、オフには少ないというのが普通で、「安定」はなかなかむずかしい職業です。

このために、ガイドが出来ないという人もいます。

もう一つ仕事を持っている場合もあります。

私の場合は、学校や企業での英語の非常勤i師や家庭教師です。

中には自宅で塾をしている人もいます。

ガイドの仕事が入ってきたとき、比較的スケジュールを変更しやすいためです。

もちろん何日もの変更はできませんので、そこがガイドをやっていくことのむずかしさでもあります。

もちろん、「いつでも、何でも」という姿勢でガイドに取り組んでいる人達もいます。

その人達も最初は不安定でしたでしょうが、今では年間200日を越えてガイドをしている人もいます。

こうなれば「安定」でしょうが、そうなるまでには何年もかかったと思います。

いずれにせよ自分の生活のスタイルを持つことが必要です。

要は自分次第ということです。

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